今日、スーパーに買い出しに行ったんですが、おしょうゆが切れそうなので、どれにしようかなと選んでいるときに、後ろから声が聞こえてきて「脱脂大豆はダメだ。脱脂大豆以外にして!」と、ご家族で買い物に来ている年配の女性の声がしてきました。
「?」脱脂大豆…。
わたしは、おしょうゆは薄口とか減塩とかは知っていたけど、脱脂大豆って言葉すら知らなくて、知らないからついつい、その人がいっていた脱脂大豆はやめて、丸大豆にしてしまいました。
なにがそんなにダメなんだろう。気になったんで詳しくご紹介です。
脱脂大豆と丸大豆の違い
一般に「大豆」といえば、丸大豆のことです。畑の肉って言われてますよね!
しょうゆの原料として「脱脂大豆」が使われることがあるため、区別するために「丸大豆」という言い方がされるようになりました。丸大豆と言う品種があるわけではありません。
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- 丸大豆 そのままの大豆
- 脱脂大豆 大豆から、油を取り除いたもの
- 脱脂加工大豆 脱脂大豆をしょうゆ作りに適した状態に加工したもの
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納豆の場合は、丸大豆が使われています。そのままの大豆ですね。
流通している、おしょうゆの原料の内訳としては、おしょうゆの約80%が脱脂加工大豆で、約20%が丸大豆です。
脱脂加工大豆
脱脂大豆は大豆の絞りかすだ。なんていわれることもあるそうですが、脱脂加工大豆が敬遠されるわけは大豆の油を絞る工程でヘキサンと呼ばれる溶剤が使われることにあると思います。
安全性は確認されていますが、ただ絞っただけじゃない所がやっぱり敬遠される原因ですよね。
大豆は約20%の油分と約35%のたんぱく質で構成されています。油を絞ったあとのたんぱく質を、おしょうゆが作れるように加工したものが、脱脂加工大豆です。
丸大豆と脱脂加工大豆。どちらのしょうゆがおいしいのか。
国内の、おしょうゆの80%が脱脂加工大豆を使っているのはどうしてなんだろう。
丸大豆と脱脂加工大豆、どちらがおいしいおしょうゆをつくれるんでしょうか。
おしょうゆの、うまみ成分は全窒素分等の数値を分析して計るそうです。脱脂加工大豆のほうが全窒素分の高いおしょうゆが出来るそうです。
脱脂加工大豆は大豆から油分を取り除いたものなので、たんぱく質の含有量が多くなっていています。形状もコーンフレークのように平らにつぶされている形なので、水も吸いやすく分解されやすいそうです。
なので、効率的にたんぱく質を分解することに適しているわけです。
丸大豆で、おしょうゆを仕込んだ場合は長い熟成期間が必要です。でもその長い熟成過程で油がグリセリンとなって、おしょうゆの中に溶け込んで、まろやかな風味と深いコクを生み出すのです。
それに丸大豆は、まだ解明されてないいろいろな成分があるそうです、それが丸大豆の特徴。おいしそうです。
ただ、絞って出てくる油分の量は意外に多くて分解されて破棄されます。
この油の扱いも大変で、処理の手間を考えると脱脂加工大豆は扱いやすいそうです。
まとめ
結局は…おしょうゆを作ってくれる造り手さんの思いひとつだったり方針なのかなと思いました。それに購入する側の思いや、味の好みが合えば良いんだなと…。
わたしの場合、原料から顔の見える造り手さんのものを使いたいと思ったりするし、でもお値段とか手軽に購入するので良ければ、別に気にすることもないと思います。
「窒素の量が高い ⇒ おいしい、おしょうゆ」という指標ですが、いちがいに、だからものすごくおいしい!っていうことでもないそうです。「丸大豆のおしょうゆ」と「脱脂加工大豆のおしょうゆ」を混ぜて作っているところもあれば、丸大豆しか使わないで作っているところもあります。
ただ、造り手さんがなぜその原料を選んで、そのようなおしょうゆを作ろうとしているのか…。そこがハッキリしている蔵のおしょうゆは、おいしいおしょうゆである確率が高いのです。
おしょうゆ。毎日使いますもんね。安心でおいしいおしょうゆを使いたいです。
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