お風呂で疲れがなぜ取れる?効く温度と炭酸ガス入り入浴剤の効果とは?

案外、毎日の仕事や家事や学校で、わたしたちの体は疲れています…。疲れると何もする気がなくなり、座ったまま動けなくなりますよね。体の筋肉の疲れ、いろいろな精神的な疲れ、パソコンやスマホでの目の疲れがあります。お風呂の温熱効果は、これらの疲れを取るのにとても有効です。筋肉疲労・肩こりなどの身体の疲れや、精神疲労、眼精疲労を和らげる入浴法について紹介します。

お風呂で疲れがなぜ取れる?

疲労は、私たちに体を休ませる必要性と体の異常を教えてくれる重要な警報装置なのです。

本来疲れは、一時的なものであり、眠ったり、休息を取ることで回復することができると考えられています。疲労感がまったく解消しないという人は、知らず知らずのうちに疲労が慢性化しているのかもしれません。

入浴には体を休めるリズムを作ることができます。熱め(41~42℃)の入浴は起床時にさっと体を起こす効果があるのに対し、ぬるめ(38~40℃)の入浴は、副交感神経が優位になるため、睡眠前のリラックスに効果的です。

 

お風呂効果には、温熱作用・水圧作用・浮力作用 の3つの作用があるのです。

 

温熱作用

お湯で身体を温めます。手足の血管を開き、血液の流れを促進し、血行が良くなります。水は空気より熱伝導率が高いため、お湯の中に浸かることによって素早く熱を与えることができます。カラダの芯までポカポカしてきます。

 

水圧作用、マッサージ効果

お湯に浸かっている部分に対して水圧がかかり、身体の表面から内側に圧力がかかり(静水圧)、血液循環に作用します。お湯に浸かっている部分が圧力を受けるため、半身浴よりも全身浴の方が影響が大きいです。
全方向から均等に圧力を受けているので、重さは感じませんが、この水圧によるマッサージ効果は絶大。シャワー浴は、水流の刺激によるマッサージ効果が期待できます。下半身にたまりがちな血液が心臓に向かって押し上げられるので、足のむくみや疲れを取ってくれる作用があるんです。
また、血めぐりとともにリンパの流れが促進され、循環器系の機能改善にも期待大です!

 

浮力作用

全身浴の場合は、空気中と比べて約10分の1となります。お湯の中では普段身体を支えている下半身への体重負担が減り、関節の痛みが和らいだりもします。
身体が浮力に支えられて軽くなるため、筋肉や関節から力が抜けて全身の緊張がほぐれ、疲れを和らげます。

お風呂は、体をきれいにするだけでなく、温まったり、心身の疲れをとることを目的として行っている人も多いです。

 

お風呂で疲れに効く温度

疲労回復によい入浴方法

基本スタイルは39℃~40℃くらいのぬるめのお湯で半身浴です。20~30分間ゆっくりつかります。お湯の量はみぞおちの辺りが目安です。肩を出して寒ければ冷えないように、肩にタオルをかけておきましょう。

眠りに入りたい時間の約2時間前に、入浴することで、より快適な睡眠をとることができます。

 

逆に…

 

とても熱いお湯は疲れが倍増してしまうので、やめましょう!
温泉などはお湯がすごく熱いですよね。熱いお湯につかり「あ~いいお湯~」で疲れも吹っ飛ぶー。…でもこれは間違いなのです。熱い湯に入ると、脳に快感物質が分泌されます。これによって疲労感が薄れることはありますが、本当のところは負担となっているのです。
熱いお湯は、目を覚ますために朝に入ることが最適です。

 

 

炭酸入浴で疲労回復

炭酸ガス入りの入浴剤を使うと、お湯に溶け込んだ炭酸の影響で末梢の血管が広がるため、より血行がよくなり、疲労物質や発痛物質が排出され、疲れがとれやすくなります。リラックスするにはぬるめのお湯がよいのですが、炭酸ガスはぬるめのお湯でも効果を発揮して血流を促進するので疲労を和らげます。

 

「疲れがたまる」とは、体内の活性酸素が増えすぎている状態ともいえます(酸化ストレス状態)。

 

活性酸素は、暑さや寒さに対応するときや、運動をするとき、精神的ストレスを感じているとき、睡眠不足のときなどに体がそれらに対応するために多くのエネルギーを作ろうとして、その結果、活性酸素が大量に発生してしまいます。通常は体に備わっている抗酸化力が働きますが、それだけでは処理しきれない場合、活性酸素が過剰な「酸化ストレス」状態になってしまいます。

酸化ストレスが高くなると、細胞機能の低下や組織が傷つくことにより、疲労感やパフォーマンスの低下など、さまざまな悪影響が生じます。疲れがたまると大変です。

 

そんな疲れには炭酸入浴です。

 

炭酸ガス入りの入浴剤を入れたお風呂に入りましょう。酸化ストレスが低減していき疲れがとれて元気になっていきます。いつものお風呂に炭酸ガス入りの入浴剤を使うだけで、疲労が取れるなら簡単にできますね。好きな香りの入浴剤を選んだり、音楽を聴いたりしながらお風呂タイムを楽しむことで、リラックス効果も高まります。

 

 

まとめ

面倒臭いからシャワーだけになってしまう…という方は多いかと思いますが、一日の20~30分間を疲労回復の時間に使ってお体を労わってみてはいかがでしょうか?体調の悪い日の高温入浴や長湯は体に負担となりますので十分に注意してください。入浴剤やアロマキャンドルなどを使うと、さらにお風呂タイムが楽しめます。

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